舌小帯について

舌を上のアゴの方向にあげた時、舌の裏面の真ん中から下の歯ぐきの舌側の歯肉付近についているヒダです。乳幼児健診で舌を前方に出した時に舌の先がハート型に見える場合は舌小帯の緊張がきつく哺乳障害や発音障害がないか経過観察を行います。ほとんどの症例では舌のヒダは年齢とともに正常な位置に変化していきます。

舌小帯による問題

まず、哺乳障害がなく形態的な問題の場合は経過観察を行います。そして発音障害が起こっていないか経過観察します。特に舌を使う、「サ行」「タ行」「ラ行」をみていきます。この頃は幼児語も混ざっているのであまり神経質にならないようにそっと見守ります。あまり子どもにプレッシャーを与えると逆効果になります。軽度な発音障害の場合は構音完成の6歳頃までは経過をみてそれから判断しても遅くはないと言われています。

手術について

6歳頃はまだ低学年で、泣いたり暴れると処置が困難になります。目的は十分進展のある舌小帯になるようにすることです。目的を確実に行うためには正確な手術が必要です。じっとしていれば簡単な手術なのですが、子どもの状態や年齢に応じて局所麻酔で行えない場合もあります。