昨日マウスピースの子どもが600名となりました。2012年から臨床で開始し今年で14年目となります。始めたきっかけをふと考えると、矯正専門の医院で診てもらうのが良いのはわかっていますが、いろいろなご家庭のいろいろな事情で歯並びを治す事をあきらめないといけないお話を多くお聞きし考えました。当院は普通の歯科医院でワイヤー矯正の経験もありません。それでも当院でチャレンジしてみたいご家族を応援できないかと。2012年から2019年の8年間は近所の方が中心で37名の子どもを診させていただきました。鳥取大学の大学院でお世話になった解剖学教室の教授の指導が役に立ち自分なりにいろいろな論文を読み、考え、症例をまとめ、親の気持ちでご家族が知りたいこと、不安を少しでも解消できることはないかとこのホームページにまとめました。その後は、紹介や兄弟姉妹、ホームページを診て頂いた方々が毎週相談に来られ2020年(48名)、2021年(58名)、2022年(106名)、2023年(94名)、2024年(105名)、2025年(92名)、2026年(現在60名※本日以降開始予定30名)となっています。多くの方のご希望に添えたいですが、現在約400人が3か月に1回通院中なので、夕方の再診枠を考えると毎年90人前後が当院の限界と考えています。今年で私も60歳となり大阪歯科大学卒業後すぐに鳥取大学の口腔外科学教室に入局し、36年前、今から考えると1年目の24歳の時は日曜日も休みなく、手術後の入院患者様の対応や翌週の手術の準備。当直ではバイク事故での顔面骨折を含む顔面外傷も数件、救命救急からの要請で口腔内の止血処置。私は学生のころ血を見るのが好きではなく口腔外科には行くつもりがなかったのですが、義父の勧めで・・・。2年目は「大学院の試験」といわゆる「お礼奉公」で無医村の島根県知夫島の歯科診療所で1年間の修行。1日3人~5人の患者さん。ネットも携帯もない。公衆電話と海とスーパーマリオしかない。映画で泣くことはよくあるがそれ以外で自然に涙が出てきた。今となっては良い思い出です。その後は7年間口腔外科でたくさんの経験をさせてもらいました。31歳から大阪で診療を開始し、現在はしていませんが、自費のセラミックや義歯やインプラントも多くしてきました。その頃は多分充実していたのと思います。しかし、それ以上に今のマウスピース矯正で「あきらめていた患者さん」「抜歯以外は治らないと言われていた患者さん」が当院で良い結果になった時の充実感は歯医者になって本当によかったと感じます。私の技術は関係なく、「歯列矯正ではなくクセの改善を目的とした私の考え方」と「既製品のマウスピースの機能」と「ご家庭の覚悟と努力」が結びついた結果だと思ってます。これからもできる限り頑張りたいと思っています。