言葉の発達のご相談も時々あります。

私は言語聴覚士ではありませんが

約30年前に卒後の若い歯科医師として

鳥取大学附属病院歯科口腔外科で

先天性顎顔面疾患の

すべての子どもの達の手術後の

「言語治療」の担当を5年ほど経験しました。

当時、大阪や東京などの都市では

口腔外科医と言語聴覚士が一緒になって

子ども達の言葉の治療に当たってましたが

地方では先輩の歯科医師からの方法を受け継ぎ

歯科医師だけで言葉の治療をしていました。

当時は大阪大学の顎口腔治療部に何回も

研修に行かせてもらいました。

言葉の治療の難しさを知りました。

ネットもまだ普及していなかった頃でもあり

私しかする人がいなかったので頑張りました。

ほとんどが鼻咽腔閉鎖不全による器質的な

言語の問題であり、地方の大学病院の

努力だけでは解決しない症例もありました。

今思う事は、未熟な自分に

子ども達は一生懸命に本を読んだり

お口の体操(訓練)をしたり、

保護者の方も一生懸命でした。

今でも言葉についてはプロではありませんが

言語治療を経験させてもらった歯科医師として

お役に立てる情報をこのページにまとめて

いきたいと思います。

【時々ある質問:滑舌が悪くて心配です】

今はネットでたくさんの情報が見られますが

子育て中の保護者の方にとっては

気になる事の評価の判断が難しいと思います。

どうしても

兄弟姉妹や同学年のお友達と比較をしてしまい

悩んでしまうと思います。

基本的な情報はネットで見られますので、

私の経験を中心に書いていきたいと思います。

私の娘も小学生と中学生の頃

学校から「滑舌が悪い」と指摘されました。

他人には聞き取れず聞きなおしされてました。

私は当時から問題はないと思い、

自信をもって気にしなくていいと

言ってあげました。

ただ緊張しやすい性格なので

その影響があったかもしれません。

【器質的な問題】

滑舌の悪い原因が「器質的」であるなら

つまり、舌や口唇や鼻咽腔の機能、

口蓋の形態など

よく知られているのが舌小帯が強直しており

舌を前方へ突き出すとハート型になる場合

舌小帯強直症

時期や状態により経過をみる事もあります

次に「フガフガ」と開鼻声になっている場合

粘膜下口蓋裂先天性鼻咽腔閉鎖を疑う。

簡単に言えば発音時は口蓋垂が持ち上がり

咽頭壁と接し鼻咽腔を閉鎖します。

この機能が不全な場合は開鼻声になります。

この場合自分で工夫した特殊な発音をします。

【当院の1例】

当院に3歳から来てくれている子どもで

少し言葉が気になる方がおられました

3歳児の乳幼児歯科健診で

舌小帯強直症は指摘されていましたが

程度としては経過観察としました。

保護者の方も言語トレーニングに通われたり

市の保健センターや耳鼻科に相談されたり

当院では6歳まで何もおこなわず

ただ見守りました。

声門破裂音はわかっていたので

6歳の時に念のため

大阪大学歯学部附属病院の

顎口腔治療部へ紹介させてもらいました。

診断名として言語発達遅延、構音障害

返事の内容として

舌小帯がやや短いものの構音障害の原因に

なる程度ではないと思われます。

軟口蓋の動きについても問題はなく

詳しい検査はしていませんが

鼻咽腔閉鎖は問題なさそうです。

ただ、ご指摘のように声門破裂音等の

異常構音を認めました。

機能的な原因が主と考えられますので

手術やスピーチエイドではなく

言語訓練での対応が適切と思われます。

現在、訪問での言語治療を受けておられますが

当部でも一緒に連携して言語訓練のフォローを

していきたいと思います。

【その後の経過】

もうすぐ8歳ですが2か月前に来られた時に

言葉が良くなっているので

驚いた記憶があります。

次回来院時に舌小帯の状態の写真を

またのせたいと思います

【吃音について】

小さい頃から2歳年下の実弟が

吃音(連発性)だったので・・・

9割は普通なのですが

時たま「た、た、た、たぬき」など

親は心配していろいろ試したようですが

私は兄弟として自然に遊び接していたので

昔も今も何も気にしていません

吃音の程度も昔も今も同じです。

現在は3人家族で千里山で司法書士として

頑張っています。

言葉に関して・・・

多くの子ども達の言葉を聞いてきました

多くの舌小帯強直症もみてきました

言葉に関してはいろいろな要素があり

個人個人でも違うので

本当にむつかしいです。