デメリット
まじめに毎日使い続けないと効果がでません。ワイヤー矯正治療と違い取り外しが可能なので、本人が自分からすすんで使用する子どもは効果が出やすい傾向にあります。すぐ飽きてしまう方もおられます。取り外し可能なので自ら中断してしまうということはありますが、マウスピースの材質的・機能的に子どもの健康上何かが悪くなるということは報告されていません。材質は赤ちゃん製品に使われているシリコン製です。
当院の方法での10年間以上の経験からの私の思うことは
①毎日夜はめて寝るという事が続かない
なかなか理想通りにはいきません。日中1時間も続きません。「夜だけは、はめて寝て」と言い続けます。朝はずれているのはOKです。しかたがないです。毎日はめてから寝ることの継続性が大切です。
②マウスピースは破けたり変形します
消耗品と考え信じて使うかどうかです。それでもこれまで開始時の1個を含め多くは平均3個です。開始年齢が早い、よく破く、難しい症例などは個数が6個以上にもなります。
③前歯や奥歯の咬み合わせが変化します
空隙歯列になることもある。既製品を使用するだけなので予想外の咬み合わせになる場合もあります。必ず良い方向に変化するとは限りません。その時々で対応(中断や負荷をかけるなど)が必要です。
④前歯の歯肉が退縮することが稀にあります
販売元では特に上が多いとお聞きしましたが、当院では下の前歯の歯肉退縮が数人いました。マウスピースが歯肉に当たっているか調べましたが当たっていませんでした。歯肉退縮の原因はわかりません。何もしていない子でも歯肉退縮がある子もいます。
⑤楽しくない
10人に1人ぐらいの割合で痛い時は慣れるまで痛い。始めは泣く子もいます。慣れるまで眠れないこともあります。
⑥後戻り
癖が改善されれば後戻りはないとされています。しかし多くの症例を見ると後戻りはあります。その多くが満足して自己判断でやめる。または花粉症などで3か月中断など6歳臼歯の後方の7番目の歯が生える14歳頃までは医院の指示のもとキレイになっても保定(続けた)したほうがいいです。共通するのが、後戻りしてからだと成長も終わっているのでまたキレイになりにくいです。
1.正中離開が改善➡また開く
2.叢生が改善➡またガタガタ
3.上顎前突が改善➡また出る
⑦「オェッ」となりはめれない
開始前にオートクレーブで滅菌したマウスピースで嘔吐反射がないか確かめます。時々おられます。
⑧3か月以上中断すると続かない
したくない、花粉症でつらい、親子共にモチベーションがないなど、様々な理由で中断される方がいます。中断=3か月まったくしないことです。つらい時でも1週間に1回ははめる。つらい時でも日中10分ははめる。共通するのがそのまま「終わって」しまいます。そして、1~2年後に子どもが歯並びが気になり「したい」と言います。でも毎日(週に7回)せず、週に3~4回とか中途半端です。子どもに任せていると結局、なにも変わらずが多いです。「始めたら、今しかないと強く思い」親子で高いモチベーションで臨まなければ効果が無い場合が多々あります。
それでも「やってみたい」と思うご家族を費用やLINEやQ&Aでサポート致します。
開始年齢や歯並びの状態、永久歯に交換するスピード・年齢などにより1年ぐらいで満足して来なくなる方もおられれば6年以上コツコツ続けている子どももいます。一応の終わり(歯列の完成)は14歳頃(第二大臼歯萌出完了後)です。歯列が完成するまで診たいのです。当院の約80%以上が3年以上は普通にしています。途中で自然に来なくなる家族はいますが当院からの指示で2年以内で終わる子はほぼいないです。
当院の特有のデメリット
他院より安い、3か月に1回の受診。その結果、10人に1人ほど親が安易に考え、まじめにせず。1~3回再来しただけでそして来なくなる。歯並びは変わらず成長期も終わる。おそらく、40万円以上支払い、毎月ごとの通院だとまじめにされると思います。
その他
会話すると破けます。はずして話します。破け方にもよりますが使えない場合は新品(1個=12,000円)が必要になります。モグモグすると破けます唇を閉じるだけです。出し入れは、歯に擦れないように口を少し大きく開けて「そっと」して下さい。勢いよくはずすと歯にすれて破けます。1年以上破けない子(8割)。すぐに破ける子。破ける子は短期間に何回も破きます。原因を考えないといけません。まずは日中なのか就寝中なのか何回も破く場合はまずは日中は中断し就寝中をメインに考えます。半年ぐらいなら破けても頑張っている証拠。痛い部分はハサミでカットし調整できます。後方の飛び出た部分、まれにタンタグ部分。K2やT2は後方に穴が開いているのでそこからお口の中の水分が侵入しごくまれにコアーの周りが着色しますが着色はとれず、予防策もありません。なる子とならない子がいて、着色しても機能的、健康的には問題ないとの事です。洗浄液も注意が必要です。基本は水洗いしてから乾燥します。もし洗浄剤を使うのならリテーナーシャイン以外は使わない方が良いと思います。
マウスピースをお口に入れる前は歯磨きをしっかりします。汚れたままはめると虫歯になります。T2はケースがジャストサイズなのでゆっくり「そっと」フタを閉めて下さい。無理に蓋を閉めると変形する事があります。1年以上でマウスピースが縮む事があります。半年も頑張っても朝まで口にない子もいます。あきらめずにご指導致します。キレイになり満足すると続けない子がいます。6歳臼歯の後方の歯の7番が萌出するまで気を抜かない方がいいです。癖の再発や7番の萌出の力によって前歯が乱れることがあります。癖の改善により後戻りはないと言われていますが念のために保定は必要と思います。保定はK1のM→Lサイズを使いますので治療中に使ったマウスピースは再度使う事もあるので保管しておいて下さい。
症例によりBWS(拡大)は効果的と思われますが申し訳ございませんが、当院ではBWSをする技術がありません
ある程度の改善ならマウスピース3~4個で満足してもらうことも多々ありますが、「開始年齢が早い」「不正咬合の程度が困難な場合」や「もっときれいに並べたいという希望のある場合」などは、「状態や年齢」と「本人や家族の希望」に応じて、マウスピースを6個以上使う場合もあります。それでも本格的な矯正にかかる費用(80万円~100万円)に比べると安く、当院の場合費用のほとんどが原価に近いマウスピース本体の値段とご理解下さい。できれば小学校1年~2年生で上下の前歯に歯列不正がある場合は、すでにその原因の口呼吸+低位舌+間違った嚥下があると考え早期に対応し悪いクセを改善したいのですが、患者さんの多くは悪い歯並びが目立ち始める小学校3~4年生の混合歯列期に受診されあわてて開始する場合が多く、その後の犬歯の萌出状態などは個人差があり、必ず永久歯列が満足が得られるかどうかは、その時になってみないとわからないこともあります。あくまでも、マウスピースを毎日毎日適切に使用することとアクティビティにより悪い癖を除去し、本人の発育を利用し歯が本来の位置に並ぶことを期待する治療とご理解下さい。
私の思うメリット
・通院が少なく家族の時間が制限されない
・歯に力をかけず歯に優しい
・既製品なので医院の技量に左右されない
・ただし適切な種類とサイズを選ぶ技量は必要
・引越しても(遠方でも)対応できる場合もある
・いろいろな理由で途中でやめることもできる
・乳歯があればいつでも再開することができる
当院では毎日マウスピースをはめる事を第一に指導していますが、週に5日とか週に3日とかの子ども達も多くいます。それでも頑張っているので励まします。アクティビティまで強要すると子どもも保護者も精神的に疲れるので余裕があれば資料を見て各家庭での実践をお願いしています。舌の位置を口蓋に押し当て密着させる意識の大切さは何回も子供たちにお話します。このような感じで歯並びが良くなっている子どももたくさんいますが、変化のない子供もいます。マウスピースを信じてやってみないとわからない治療法です。
子ども達が頑張った証

歯で咬むと破けます

破れてコアーが内部からでている

一番多い破れ方

コアーの周囲の着色