まじめに毎日使い続けないと効果がでません。「本人のやる気」と「家族の本気度」により、すぐ飽きてしまう方もおられます。ブラケットなどの矯正治療と違い取り外しが可能なので、本人が自分からすすんで使用する子どもは効果が出やすい傾向にあります。本人が自分から使用しない場合は、子どもが寝たあとに、ご家族の方がマウスピースをそっと口に入れてあげるなどの毎日の努力が必要です。取り外し可能なので自ら中断してしまうというデメリットはありますが、マウスピースの材質的・機能的に子どもの健康上何かが悪くなるというデメリットは報告されていません。

使用中に会話すると破けます。

成果がでても個人差があるため必ず満足が得られるとは限りません。

ある程度の改善ならマウスピース3~4個で満足してもらうことも多々ありますが、「不正咬合の程度が困難な場合」や「もっときれいに並べたいという希望のある場合」などは、「状態や年齢」と「本人や家族の希望」に応じて、マウスピースを8個以上使う場合もあります。それでも本格的な矯正にかかる費用(80万円~100万円)に比べると安く、当院の場合費用のほとんどが原価に近いマウスピース本体の値段とご理解下さい(費用参照)。できれば小学校1年~2年生で上下の前歯に歯列不正がある場合は、すでにその原因の口呼吸+低位舌+間違った嚥下があると考え早期に対応し悪いクセを改善したいのですが、患者さんの多くは悪い歯並びが目立ち始める小学校3~4年生の混合歯列期に受診されあわてて開始する場合が多く、その後の犬歯の萌出状態などは個人差があり、必ず永久歯列が満足が得られるかどうかは、その時になってみないとわからないこともあります。あくまでも、マウスピースを毎日毎日適切に使用することとアクティビティにより悪い癖を除去し、本人の発育を利用し歯が本来の位置に並ぶことを期待する治療とご理解下さい。

上顎の成長が1番ピークなのは7~8歳(ゴールデンエイジ)です。この頃に開始することが望ましいです。

静岡県の有名な医院では小学1年生で60%の子ども達が開始します。約2年半のプログラムで進めます。その7割が4年生、9割が5~6年生で終了します。正しい鼻呼吸が確立していれば後戻りはありませが、口呼吸が再発していないか、それによる歯列不正がおこっていないか3~6か月おきにメンテナンスを行い経過観察することは必要です。

当院のマウスピース治療に関しては、2010年に当時10歳だった長女の歯並びが悪く、矯正専門歯科医から永久歯4本の抜歯、月2回の通院、100万円以上の治療費の説明を受けました。私自身ある程度その説明に理解はしたものの、子どもの負担を考え他の方法を探しマウスピース矯正に出会い使用を開始しました。(今から思えばもう少し早く考えてあげればよかったと思っています)。子どもにも保護者にもあらゆる意味での負担が少なく、少しでも歯並びが良くなればという思いから常に新しい情報を得て勉強し検討し続けています。

(2019年9月 歯科医師 川崎一慶)